歯周病治療
歯周病ってどういうもの?
歯周病治療の目的は、歯が失われることを防ぎ、お口の機能を維持することです。
しかし、歯周病が注意が必要な理由は、歯周ポケットから侵入した歯周病菌が身体の各組織や臓器に影響を与え、全身疾患につながることが明らかになったからです。
歯周病を治すことが健康を維持することにつながります。
歯周病の原因はこれなんです!
普段から歯をよく磨いている人でもお口の中には1000億個の細菌が棲み着いています。あまり磨けていない人では1兆個もの細菌が棲み着いていると言われています。
これらの細菌は、悪玉菌があるものの善玉菌も多くは通常時はあまり悪さをしませんが、歯ブラシが充分でなかったり、砂糖を過剰に摂取すると細菌がネバネバした物質を作り出し、歯の表面にくっつきます。これを歯垢(プラーク)と言い、粘着性が強く、うがいをした程度では落ちません。プラークはしっかり歯ブラシを当て(強くこするという意味ではありません)、すぐ取り除かなければ硬くなり、石灰化し、やがて歯石として強固に付着します。
歯周病とは、このプラークの中の細菌によって歯肉に炎症をひき起こし、歯を支えている骨を溶かしていく歯の周り(歯周)の病気のことで、結果的に歯を失う原因になります。
もし、このような菌があれば注意が必要です!
●ポルフィロモナスジンジバリス菌
●トレポネーマデンティコラ菌
●タンネレラフォーサイセンシス菌
この3種を重度の歯周病に影響する菌、Red Complex(レッド・コンプレックス)といいます。
歯科では約700種以上の菌を、歯周病の原因と関連の深い順にピラミッドとして模式図化して表しています。レッドコンプレックスはその頂点に君臨する最強、最悪の菌種群です。
付着力が強く、バイオフィルムを形成し、内毒素を持って悪臭を放ちます。
歯周ポケットより血管を通り体内に侵入することで図のような全身疾患につながります!。
歯周病は防げるんです!
・普通の歯磨きで落とせる汚れは→6割です。
丁寧にブラッシングをしても、歯と歯の間など細かい部分など歯全体の20%以上の磨き残しはあります。
・しみず歯科では、個人に合った具体的な歯磨き指導を致します。→例えば、利き手の側の歯に、汚れがたまりやすいです。
→どうすれば汚れが落ちるか、細かいところに歯ブラシが正確に当たるかを考えましょう。あなたが歯ブラシになったつもりで考えてみてください。
強く磨くのはダメです。例えば、二本の指で軽くペンを持つ握り方ですね。
・前歯の裏などは唾液がよく溜まって唾液で歯石ができてしまいます。
→前歯の裏は歯ブラシのエッジ部分を使って磨きます。
・歯と歯の間、奥や裏側まで正確に歯ブラシを当てるのは難しいです。
→ワンタクト歯ブラシ、フロス、歯間ブラシを併用されてください。
定期健診では、当院自慢の歯科衛生士が専用の器具を使って、時間をかけて歯周ポケットや磨き残しの部分を丁寧にクリーニングします。
しかし徹底的にクリーニングした歯周ポケットも、約2ヶ月で元の細菌数に戻り、歯石ができ始めます。当医院では3~4ヶ月に一回のメンテナンスをお薦めしております。
そして、定期的にメインテナンスを受けていても毎日の歯みがきがきちんとできていなければ意味はありません。
ご家庭でのセルフケアの確認やそれに伴う適切なアドバイスを行ないます。
★軽度の歯周病は、衛生士が歯石を取り除くことで、歯周病菌が再び繁殖しにくい口腔内環境を作っていくことで徐々に改善することが可能です。
★重度の歯周病になるとなかなか治りません。しかし従来なら抜歯せざるを得ないケースでも当院の技術と最新設備による精密な治療により歯を残せる可能性が出てきました。当院の最も自信とするところの治療法をご紹介します。
●歯周再生療法は、失われた歯周組織を再生する最新の歯科治療です。従来の歯周病は治療が終了しても、歯槽骨は元の形にもどりませんでした。それは、歯槽骨に再生能力がないからではなく、歯肉が歯槽骨よりも早く再生することにあります。そこで再生療法による歯周病治療では、歯槽骨の再生を促す処置をしていきます。
●エムドゲイン法(歯周組織再生誘導材料を使った治療)などがあり症例に応じてさまざまに対応していきます。
●歯を支える周りの歯ぐきには「角化歯肉 」というコラーゲン繊維に富んだ硬くて丈夫な歯ぐき部分があります。
●遊離組織移植術は、歯肉が減ってしまった所に、上顎や奥歯の口蓋粘膜より「角化歯肉
」を採取し、欠損部に移植し被います。マイクロスコープ顕微鏡を用いて、採取した組織に栄養を与えている血管を移植する部位の血管につなぎ合わせます。
このFGGはインプラントをした際にもよく行っています。
●術後、瘢痕(はんこん:ミミズバレ状の傷跡)状になることが多いので審美的にあまり問題のない奥歯の歯肉を増やしたいケース等に適しています。
●歯肉が足りない部分に、歯の口蓋部分などから切り取ってきた結合組織(歯肉の内側の角化していない部分)を移植する方法です。
FGGと異なる点は角化した上皮と呼ばれる層を除いた部分を移植する
ことです。CTG(結合組織移植)と呼びます。
●結合組織移植術は、歯と骨が結合している組織の柔らかい部分の移植です。歯ぐきのボリュームが足りない場合や、歯茎が下がって歯が長くなってしまうような場合に行います。
CTGはインプラントをした際にもよく行っています。
●歯肉整形はガミースマイル(笑うと歯茎が見える状態のこと)などの口元の余分な歯茎を切除する施術です。歯槽骨除去術や口唇粘膜を縫い合わせる外科手術があり、歯茎の見え方やお口の状態により、治療方法が変わります。
●子供さんのガミースマイルの場合、見た目が可愛いことがあり治療が遅れてしまうことがあるため早めにご相談ください。